審美治療では補綴によって歯の見栄えを整えつつ噛む機能を改善を目指します。補綴とは身体の欠損した部分を人工物で補うことで、歯科では詰め物や被せ物といった修復物のことです。※審美治療は保険適用外の治療となります。
銀歯は保険適応の虫歯治療で適応される補綴物で、ほとんどが金銀パラジウム合金と言います。ヨーロッパにはパラジウムの歯科医療での使用が禁止されている国もあります。それはパラジウムのアレルギー反応を引き起こしやすい性質が、健康に有害であると判断されたためです。当然金属アレルギーを持っている人は銀歯は適応できません。
健康を害するリスクが少しでもある銀歯を除去して白い被せ物に変えれば、口の中で目立つ銀色の歯もなくなり、自然な見た目になります。
金銀パラジウム合金は自然歯と比べて硬すぎるので、咬み合わせの歯を傷つけたり、土台の歯の根が割れてしまったりすることがあります。セラミックなら硬さを素材によって選ぶことが出来るため、ハイブリッドな素材を用いれば、銀歯のように歯を傷つける心配がありません。
かぶせ物と歯の隙間からむし歯菌が入り込み、内部でむし歯が広がってしまうことを二次カリエスと言います。これは、内部にう蝕部分を取り残したのでない限り、適切なブラッシングを含むむし歯予防で防ぐことが出来ます。
銀歯でも二次カリエスは発生しますが、セラミックに替えてもブラッシングを怠れば発生の可能性はあります。むし歯の治療は何度でもできるものではないため、毎日のケアと定期検診でむし歯の再発を防ぎましょう。
プラスチックの一種で、保険診療範囲内でのむし歯治療でも使われます。保険診療であるため、治療費が安いという特徴があります。歯に適応し、光を当てることで硬化させます。すり減りやすいので寿命は数年と言われています。
セラミックの中で最も硬い材料、ジルコニアでできていて奥歯にも適応が出来ます。硬すぎるため、噛み合せの歯を傷つけることもあります。変色や劣化を起こさないので、色味の変化のような心配はありません。金属アレルギーの方も適応できます。
ジルコニアを高温焼結して作った修復物です。レジン以上の自然な白さと金属に負けない強度、そして高い審美性を併せ持っているのが特徴です。ただし、陶器であるため、硬いものを噛むと欠けてしまう場合があります。
前歯を薄く削り、セラミックの薄片を貼り付けます。硬さが天然歯に近く、対合歯への負担はあまりありません。歯と歯の隙間や形の修復にも適しています。特殊な接着剤で貼り付けるので、剥がれる心配はありません。