小学生や中学生など学生の頃は、よく歯科検診がありましたよね。大人になると40歳や50歳等の節目の年にくる検診や会社の健康診断に歯科が含まれていない限り、歯科検診はご無沙汰なのではないでしょうか。
人サメの歯は常に生え変わりが続きますが、人間の歯は生え変わりが1回の『二生歯性』と呼ばれます。サメのように常に歯の生え変わりが起こるのであれば、歯が悪くなってもすぐ新しいきれいな歯がその代わりをしてくれます。ただ、人間は乳歯(子どもの歯)から永久歯(大人の歯)への一度しか生え変わらないため、一本の歯の重みが違います。永久歯の生え始めは早い人では6歳前後から生えてくるため、そこから歯を一生涯使用していくことになります。つまり平均寿命まで使用すると考えると男性は81歳、女性は87歳(2022年度データ)であるため、75~80年間は使い続けなければならないのです。
当院では歯科検診といたしまして、よく聞く「Aが〇、Bが〇、Cが〇、Dがシーオー…」のようにすべての歯を診ていくことはもちろん、お口の中の頬や舌などの粘膜、歯茎のポケットの深さや出血の有無、顎の関節等お口の状態を記録していきます。
毎晩寝る前に歯磨きをし、歯が痛むこともないと、歯科医院に通わないという方は多くいらっしゃるでしょう。それで健康であれば問題はないのですが、中には進行が初期のうちはわからない歯周病に罹っている人もいるかもしれません。私は大丈夫と思わずに、一度歯科検診で細かく検査を受けられることをお勧めします。
また、今後妊娠を希望している方、糖尿病などの生活習慣病がある方、骨粗しょう症が気になる方にも、全身の健康のために定期的な歯科検診を受診ください。